ウィルス進化論: ダーウィン社会学(5)

キリンの首は何故長い

キリンの祖先は、世界三大珍獣の「オカピ」のような首の短い動物だったらしい。進化論によれば、この首の短いオカピのような動物の首が、長い年月をかけて少しづつ、何世代も何世代もかけて長くなっていったと考えられている。しかし現在、この首の短いキリンの祖先と現在のキリンの間をつなぐ中間種の化石は見つかっていない。やはり、化石から得られる情報からは、首の長いキリンが突然現れたように見える。

 

ウィルス進化論(仮説)

通常、生物が後天的に得た形質は子供に遺伝しない。遺伝によって子供に伝わる形質は、生殖細胞の遺伝子情報の中に含まれる。背の高い子供は、両親の両方かどちらか一方が「背が高くなる」遺伝子を持っていて、それが子供に伝達されて長身になる。環境、栄養、薬などの後天的条件で背が高くなったとしても、その形質は子供には伝わらない。

 

化石からも遺伝子からも、どうして生物に突然変異が起こるのか、はっきりしたことは解からないが、突然変異はレトロウイルスによる遺伝子の水平伝播で起こるという仮説がウィルス進化論である。

 

通常、RNA(リボ核酸)はDNAの指示に従いたんぱく質を合成して、細胞をつくるが、ウィルスの中には遺伝情報をRNAに保存して、寄生した生物のDNAに移し替える(逆転写)ものがいる。出血性大腸炎を起こすO157大腸菌は、大腸菌がバクテリオファージというウィルスに感染し赤痢菌のベロ毒素をつくるようになったもの。

 

キリンを例に考えると、首の短いキリンがなんらかのレトロウィルスに感染し、病気になって首が長くなる。この首の長いキリンは逆転写酵素によってDNAが書き換えられているので、その子供のキリンも首が長くなるということになる。

 

生物の進化(突然変異)はレトロウィルスによる遺伝子の水平伝播で起こるとするのがウィルス進化論であるが、これが真実だとすると進化は適者生存や自然淘汰とは無関係に起こっていることになる。少なくとも生物は、有利な立場に立つために生存競争を仕掛けているのではなく、自分の意志とは無関係に変化させられているのである。

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