新自由主義 対 福祉型リベラリズム

1929年に始まる企業経済の崩壊(世界恐慌)から始まる、新自由主義と福祉型リベラリズムの二つのヴィジョンも、現代社会の目的に関しては同じ見解を持っている。すなわち、市民たちに肉体的安全と物質的幸福とを供給すること、そして個人の活動についてできるだけ多くの選択の余地を与えられるようにすることの二つである

 

どちらのヴィジョンも、機能が専門化することの必然性を信じ、科学的・技術的進歩を追求するという点で*プログレッシブを受け継ぐものだった。

*(プログレッシブ➡ 20世紀初頭の政治改革運動。互いに異なる方向を向いたままに終わったエスタブリッシュメントとポピュリズムの両方からヴィジョンを借りたもの。包括的で民主的な国民共同体の創造を目指したが、その手段として「合理性」や「科学」を強調することが特徴。公共の利益のために政府が企業に対して規制をかける場合にも、社会正義にもとづくというよりは、専門的知識や技術を強調する。アメリカの政治的言説を正義から引きはがして「進歩」という一点に集中させたことが特徴で、進歩は、まず第一に「物質的な豊かさ」によって定義された)。

 

福祉型リベラリズムは、フランクリン・D・ローズヴェルトのニューディール政策に始まる。ニューディールでは大恐慌のもたらした諸問題の解決のために政府の諸力が大量に投入された。ニューディールそのものは部分的にしか成功しなかったが、第二次世界大戦により、アメリカは国家の機能を大幅に拡大し、1950年から1970年の未曾有の経済成長で福祉型リベラリズムは大成功を収め、国民的コンセンサスとなった

 

一方、新自由主義とは古くからの自由市場の理念を現代に合う形で蘇らせようという試みで、福祉型リベラリズムに対する主要な批判者として発展した。1970年代の経済的苦境(オイルショック)はそれに説得力を与え、その支持者を増加させた。以後、新自由主義はアメリカの政治意識の深刻な主導権争いに加わることになる

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