ネクロフィラスな人々

悪人って、悪い奴がつくるんですね」。

➽ ペネロープ・ガルシア「クリミナルマインド」


ネクロフィラスな人間は、過去に住んで未来には住まない。彼らの感情は本質的には*感傷である。すなわち彼らは昨日まで持っていた感情、あるいは持っていたかに信じている感情の記憶を心に抱いている。彼らは「法と秩序」の冷淡な信奉者である。彼らに価値あるものは、我々の一般的生活に関連を持つ価値とは正反対のものである。すなわち生ではなくて、死が彼らを興奮させ満足させる

 

ネクロフィラスな人の特徴は、力に対するその人の姿勢である。シモーヌ・ヴェイユの定義によれば、力とは人間を屍体に変豹させる能力であるという。性欲が生を創造しうるように、力は生を破壊しうる。人間の力にはすべて、煎じ詰めると殺人への物理的な力がその根底にある。私がある人を殺さず、その自由を奪うだけであったとしよう。またある人を慴伏(しょうふく)させるとか、その所有物を奪ったとしよう、だが何をしようと、私のこれらの行為の背後には、殺しうる可能性を持つ力と、殺すことに喜びを感ずる気持ちが必ず存在する。

 

死を愛好する者は必然的に力を愛好する。彼にとって人間の最大の目的は、生を付与することではなくて、生を破壊することであり、力の使用は、強制された一時的行為ではなくて、それ自身生きる道なのである。

 

ヒトラーやスターリンのような人間が影響力を持つのは、まさに彼らの殺人に対する無制限な能力と、それに対し喜び勇む積極性にある。この理由から、彼らは死を愛好する人々に愛されたのである。それ以外の大衆は彼らを恐れるか、

あるいは彼らの恐ろしさを認識するよりはむしろ賞賛しようとした者が多く、また別の人たちは、こうした指導者のネクロフィラスな素質に気づかず、彼らの中に建設者、救世主、良き父親を見たのである

 

もしこのネクロフィラスな指導者たちが、建設者や保護者的態度をとらなかったと仮定したら、彼らに魅了された人々は、彼らの権力の獲得にそれほど援助しなかっただろうし、彼らに追放された人々は、直ちに彼を没落させてしまったであろう

➽ エーリッヒ・フロム「悪について」紀伊國屋書店より


*感傷ー物事に感じやすく、すぐ悲しんだり同情したりする心の傾向。

(デジタル大辞泉より)

Warriors:Imagine Dragons

アニマは、必ずしも男性の情緒生活を代行したくないのです。男性が債務を果たさないから、仕方なく代行しているにすぎず、本当はこんなふうに言っているのです。

あなたはなぜ、あの人の、あの苛立たしい行為に何も言わないのですか。あなたが何も言わないのなら、私が言います

不幸なことに、男性の多くは感情表現が不得手です。男性たちは、ひたすら自分たちの関係が円滑気楽で、気やすいものであることを望み、情緒的に色づけされた議論や、難しい問題に関わるのを好みません。⇨ジョン・A・サンフォード「見えざる異性」創元社より


 

あなたは ただ待っていた

子どものあなたは ただ見ていた

でも あなたは 奴らが呆けている間にも

務めを果たす人間だと 既に分かっていたのだから

 

若いころの あなたは夜中にふと眼覚め

全てを再建する 計画を立てた

でもそれは ただの夢に過ぎなかった

 

今はもう 目を逸らしてはいけません

私たちは この世界を再建する戦士です

逃げることは許されません

この世界を廃墟から蘇らせるのです

 

時は満ちた 今こそ立ち上がれ

力の限りを尽くし 自分を証明しなさい

永遠の魂を道連れにして

 

私は 私のいるべき場所へと帰ります

でも 嘆いてはいけません

なぜなら これこそが

私の愛により 果たすべき務めなのです

 

目を逸らしてはいけません

私たちは この世界を再建する戦士です

逃げることは許されません

この世界を廃墟から蘇らせるのです

 

目を逸らしてはいけません

私たちは この世界を再建する戦士です

逃げることは許されません

この世界を廃墟から蘇らせるのです

To Be Human feat.Labrinth:Sia

 

(Sia)

冷酷な富める者の世界で

私は這い上がろうとしたけれど

成功は私から逃げてゆく

私は豊かさを求めていたのに

執拗に追い求める夢は

私を狂気に導いていたんだ

 

(Labrinth)

今はとても辛いけど

たぶん時が癒してくれるだろう

 

(Sia & Labrinth)

愛することが人間の条件

どんなに恵まれていたって

私は愛を手放さない

愛することが人間の条件

どんなに辛くても

私は絶対あきらめない

 

(Sia)

全ての野獣たちは逃げてゆく

私は遠吠えなんか恐れない

悲しみは去ったと分からせるんだ

あなたは力を貸してくれるかしら?

呼吸の全部が希望となるように

痛みを振り払うように

 

(Labrinth)

君は今 僕の手を離れて

手の届かない遠いところにいる

 

(Sia & Labrinth)

愛することが人間の条件

どんなに恵まれていたって

私は愛を手放さない

愛することが人間の条件

どんなに辛くても

私は絶対あきらめない

 

To be human
To be human
To be human

 

でも時には 疑うこともある

それって生きるのに邪魔じゃない?とか

それを知ることの意味とか

もし変われなかったら どうしよう?とか

 

でも時には 疑うこともある

それって生きるのに邪魔じゃない?とか

それを知ることの意味とか

もし変われなかったら どうしよう?とか

 

だけど愛することは人間の条件

どんなに恵まれていたって

私は愛を手放さない

愛することは人間の条件

どんなに辛くても

私は絶対あきらめない

 

Don't give up
Don't give up

生命に対する蔑視

生に対するネクロフィラスな蔑視と、スピードや機械的なものをすべて賞賛する傾向とが婚姻関係にあることは、ここ数十年の間にはじめて明らかにされたことである。にもかかわらず、1909年の昔、<未来派宣言>でマリネッティがこのことを簡潔に表現している。

➽ エーリッヒ・フロム「悪について」紀伊國屋書店より

 

■未来派宣言ーフィリッポ・トンマーゾ・マリネッティー(1876~1944)詩人・批評家

1、われわれは危険を愛し、エネルギッシュで勇敢であることを歌う。

2、われわれの詩の原理は、勇気、大胆、反逆をモットーとする。

3、在来の文学の栄光は謙虚な不動性、恍惚感と眠りであった。われわれは攻撃的な運動熱に浮かされた不眠、クイック・ステップ、とんぼ返り、平手打ち、殴り合いを讃えよう。

4、われわれは、世界の栄光は、一つの新しい美、すなわち速度の美によって豊かにされたと宣言する。爆発的な息を吐く蛇にも似た太い管で飾られた自動車・・・・・霰弾に乗って駆るかのように咆哮する自動車は<勝利の女神ニーケ>の像より美しい

5、われわれは軌道の上に自らを投げた地球を貫く軸をもった舵輪を握る人を歌う。

6、詩人は熱狂と光彩と浪費に熱中すべきである。その根源的要素たる熱狂的な情熱をかきたてるために。

7、争い以上に美しいものはない。攻撃なしには傑作は生まれない。詩と歌は未知の力を人間に屈服させるための、激しい突撃でなければならなぬ。

8、われわれは世紀の突端をなす岬に立っている。不可能なるものの神秘の門を破らねばならぬとき、なぜ後ろを振り向かねばならぬか?時間と空間は昨日すでに死んだ。われわれは永遠にして普遍なる速力を創造した。故にもはやわれわれは絶対の中に生きている

9、われわれは戦争 ーそれはこの世の唯一の健康の泉だー 軍国主義愛国心アナーキストの破壊力殺すことの美的傾向女性蔑視を讃えよう。

10、われわれは博物館、図書館を破壊し、道徳主義、フェミニズム、一切の便宜的、功利的卑劣と闘おう

11、われわれは労働、快楽、さては反抗によって刺激された大群衆を、近代の首府における革命の多色多音な波動を、電気のどぎつい月の下にある兵器庫や造船所の振動を、煙を吐く蛇を飲み込む貧焚なる停車場を、黒鉛の束によって雲にまで連なる工場を、体操家のように日に輝く河の凶暴な刃物を飛び越えている橋梁を、水平線を嗅いで行く冒険的な郵船を、長い筒で緊められた鋼鉄製の巨大な馬に似てレールの上を跳躍する大きな胸をした機関車を、プロペラの唸りが翼の羽ばたき、熱狂興奮した群衆の喝采にも似て滑空飛揚する飛行機の歌を歌う。

集団ナルチシズム

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集団ナルチシズムは、個人のナルチシズムより発見が難しい。仮にある人が、

私と私の家族は、世の中で一番素晴らしい人間です。私たちだけが清潔で聡明で優秀で、そのうえ上品です。他の人はみな不潔で馬鹿で不正直で責任感がありません」。

と言えば、たいていの人はその人を無神経で、バランスの崩れた人だとか、あるいは狂人だとさえ思うだろう。にもかかわらず、

狂信的な演説家が「私」と「私の家族」を『国家』『民族』『宗教』『政党』に代えて大衆にその優越性を語れば、その人は愛国心や神への崇拝などの理由によって、賞賛され尊敬される

 

しかし他民族や他宗教は、自分たちが軽蔑されているという明白な理由から、この種の演説には激怒するのが普通である。しかし、

友好集団のなかでは、各個人のナルチシズムが集団ナルチシズムによって正当化され、多くの人々がそれに同意しているという事実から、その演説が一見正当のように思えるのである。

 

多くの人が「正当である」と考えることは、理性的な判断を経ることなく、世間一般の人たちの考えだから「正義」だと、彼らは考えたがる。統一体としての集団が、存在を保持してゆくために集団ナルチシズムを必要とするかぎり、ますますそれはナルチシズム的傾向を助長し、自分たちは特に優れているという「格付け」を彼らに与えるのである

 

集団の成り立ちが未開種族や未開血族、あるいは現代においても精神的に貧困な場合、当初は数百人の成員を含むに過ぎないため、個人はまだ個性と独立性をもたず、原始的な結合(近親相姦的結合)によってグループに結び付いている。このようにして、集団ナルチシズムは、その成員が情緒的にいまだその所属する「血族外」では存在しないという事実によって強化されるのである

➡ エーリッヒ・フロム「悪について」紀伊國屋書店より

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