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権力を愛する人

14-04-26-858

 

ドン・リチャード・リソ「性格のタイプ」春秋社より

タイプ8の概要

正しく認識されていないのは、権力の目的がどの範囲まで権力そのものの行使であるか、ということである。あらゆる社会において、権力行使は深く享受されている。讃美する群衆、喝采を受けた演説、晩餐会や宴会の席次、会社所有のジェット機の使用権、軍隊敬礼が、権力の所有をほめたたえる。

 

人間存在の他のどんな局面においても、虚栄心がこれほど危険な状態にあることはない。ウィリアム・ハズリットの言葉を借りれば、「権力を愛することは自分自身を愛することである」。したがって、権力は、それが個人的な利益、価値、社会的な認知に貢献するためだけに追求されるのではなく、その所有と行使に備わっている感情的、物質的報酬のために、権力そのものとして追及される。⇨ ガルブレイス「権力の構造」

 

リ-ダーシップ、権威、意志、勇気、自力本願、破壊性などの考察なしに、権力を説明することは難しい。何が人に権威を与え、有能な指導者とするのか?私たちの同意する権力行為は健全で同意できない人のする権力行為は不健全というのは、適切なことだろうか

 

タイプ8は、権力の複雑さを実証する性格のタイプである。性格のタイプ8の中に、私たちは勇気、意志、自力本願、リーダーシップ、権威、自己主張、そして権力の暗黒面ー権力が創造したものを破壊する能力を目にする。

 

ジョーゼフ・キャンベル+ビル・モイヤーズ「神話の力」早川書房より

モイヤーズ:指導者とは必然を見極めたあと、その矢面に立つ者のことだと言われます。ナポレオンは指導者だったが、人類のために壮大なことを成し遂げるのが英雄だというなら、彼は英雄ではなかった

 

キャンベル:だったら、彼はフランスの英雄じゃないでしょうか。これは今日の問題なんです。今日、地球全体が関心の場となっているというときに、我々が必要としてるのは、ある特定の国や国民の英雄だろうか?ナポレオンは19世紀におけるヒットラー的な人物です。

 

モイヤーズ:とすると、一地方の神でありながら、より大きな宇宙レベルでのテストには不合格、ということがありうるのですね。

 

キャンベル:そうです。あるいは、一地方の神であっても、その神に征服された人々からすれば敵だ、ということがある。だれかを神と呼ぶか怪物と呼ぶかは、もっぱら意識の焦点がどこにあるかによって決まるのです

あからさまに攻撃的な人

ドン・リチャード・リソ「性格のタイプ」春秋社より

タイプ8は<関係の三つ組(タイプ8、9、1>に属し、<関係の三つ組>はどれも、環境を自分自身に適合させようとする。タイプ1は環境を完全に支配しようと努力し、タイプ9は環境と和合しようとする。タイプ8は環境を支配し、圧倒しようとするために、環境の中のあらゆるものに関わり過ぎる傾向がある。

 

すべてのタイプの中で、タイプ8はあからさまに攻撃的である。彼らは責任を引き受けると同時に、自分の意志を押しつける。タイプ8は非常に意志が強く、力に満ち、分かりやすいが、扱いにくい人である。なぜなら、思い通りにふるまうことが、彼らにとって、とても重要だからである。

 

健全である時、タイプ8は巨大な自信と意思を使って、建設的に環境を作り変える。しかし、もし不健全であれば、持っている力のすべてを、他人に打ち勝ちたい欲望のために使ってしまう。コストがどんなものであれ、すべてを破壊するとしても、それが彼らの欲望である。

 

タイプ8の問題は自分が、他の誰よりも強いと信じているところにある。彼らは他のどのタイプよりも、強固な意志と、ひたむきな精神を持つが、強情さを自由にすると、自己主張する彼らの能力の破壊力が強くなりすぎる、ということに気がついていない。あらゆる機会に自分自身を主張することにより、徹底的に支配し、他人を人間扱いできなくなり、自分自身も非人間的になる。タイプ8は、ユングの類型論における、外向的直観タイプに相当する。

 

 

C・G・ユング著「タイプ論」みすず書房より

外向型直観の人は、何か新しいもの、進行中のものに対して鋭い嗅覚を持っている。いつも新しい可能性を求めているので、安定した状態には息が詰まる。新しい可能性が、それまでの信念に反することであっても、理性も感情も、彼を恐れさせることは出来ない

 

他人に対する思いやりは薄い。他人の精神的幸福は、自分の幸福と同様、彼には重要ではない。同様に、他人の信念には、ほとんど配慮しない。そのため、しばしば節操のない山師とみなされる

 

彼の直観は、外界に存在する可能性を探し回り、その可能性が存分に開発できる職業を選ぶ。実業家、起業家、投機家、株式仲介人、政治家などはこのタイプに属している。

 

このタイプは、経済的にも文化的にも、彼の意図が良心的で自己中心的なものでなければ、非常に重要である。彼らは、前途有望な少数派の擁護者である。直観が、物事よりも人物に向かえば、人々の潜在能力を的確に測る能力により「人をつくる」ことができる。

 

勇気を鼓舞し、新しいものに情熱を燃やす彼の能力は、他の追従を許さない。もっとも、翌日にはその能力を捨ててしまうかもしれないのだが。直観が強ければ強いほど、彼の自我と心に描く可能性は、すべてよく溶け合う。洞察力に生命を与え、確信をもって示し、劇的な情熱で具現化する。これは演技ではない。一種の宿命である

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内村鑑三の言葉
日本に欠乏しているものは何か。それは富ではない。知識ではない。才知ある計略でもない。愛国心でもない。道徳でもないだろう。欠けているのは「生きた確信」である。真理そのものを愛する「情熱」である。この確信、この情熱からくる無限の歓喜と満足である。
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武者小路実篤の言葉
何のためにあなたたちは、生きているのですか。国のためですか、家のためですか。親のためですか、夫のためですか、子のためですか。自己のためですか、愛するもののためですか。愛するものを、持っておいでですか。
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佐藤蓼丸

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