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お金の賞味期限

ルドルフ・シュタイナー「シュタイナー経済学講座」筑摩書房 より


古くなった貨幣は贈与する

さて、「貨幣は古くなるものだ」と、仮定しましょう。


みなさんの手元に、1910年鋳造の硬貨と1915年鋳造の硬貨があるとします。1915年に鋳造された硬貨は、1915年に国民経済的な貨幣として誕生し、合理的な取扱いによって生産交換物になります。この貨幣は、一定期間ののちに価値を消尽しなくてはなりません。この硬貨は、「1940年に国民経済的な流通価値を消尽する」としましょう。


私がいま述べた数字はあくまで便宜的なもので、ことがらを明瞭にするためだけのものです。その硬貨は、1915年から1940年のあいだだけ有効とするのです


<経済プロセス>のなかで、貨幣が25年後に価値を消尽するようにすると、1910年に鋳造された硬貨は、1935年に無効になります。私は貨幣を所有することによって、一種の年齢を自分の貨幣に付与します1910年に鋳造された貨幣は、1915年に鋳造された貨幣より老いており、1915年に鋳造された貨幣よりも、早く死期を迎えなくてはなりません


「それは、単なる仮定だ」と、みなさんはおっしゃるかもしれません。けれども、そうではありません。いま私が述べていることは、現実的なことなのです。<経済プロセス>自身も、そのように要求しているのです。<経済プロセス>自体が、貨幣を古くするからです。


貨幣が古くならず、1910年に鋳造された貨幣なのに、1940年になっても、まだ物が買えるなら、それは「仮面」をかぶっているのです。実際には、その貨幣で買っているのではなく、「想像上の貨幣価値」で買っているのです


貨幣の発行年が意味を持つなら、貨幣は財布の中で古くなり、死期を迎えます。発行年が意味を持つことで、貨幣は突然生き生きとし、貨幣に価値が刻印されるのです。


今年発行された若い貨幣なら、強い決済になります。私が、三年の期限を見込んだ事業を起こすとしましょう。もし真新しい貨幣を使うとすれば、私は愚鈍な経済人でしょう。短期間だけ貨幣が必要なら、私はもっと弱い貨幣を調達します。こんな風にして、貨幣の年限が役割を演じるのです。


自由放任のままではこうはならない」ということを、考慮してください。貨幣を野生のままにしておいたのでは、ものごとを阻害し、不健全な国民経済状態を引き起こすだけです。


皆さんが貨幣を飼いならし、貨幣に年限を与え、「若い貨幣が融資されれば、それは古い貨幣より価値があるのだ」と考えることに習熟すると、貨幣が<経済プロセス>内のポジションを通過するとき所有するはずの現実的価値を、貨幣に刻印することになります

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