都市と化石燃料
余命一年から千年を考える「千年のうち」Toshikazu Sakurai より
ー現代の都市は化石燃料がなければ成立しないー
遠隔地での大規模採掘、運搬手段での燃料使用と、供給インフラ。どれも都市で集中使用するためでなければ資本が集まらない。しかし構造的なエネルギー効率の悪さはどうしょうもない。地産地消ができないのである。
太陽エネルギーの利用効率で考えれば、化石燃料の使用はナンセンスとしかいえない環境破壊のための愚行になる、都市の消滅と共に使用は漸減していく。
エネルギー問題はすでに解決しつつある。直接太陽エネルギーを変換率二割近くで電気に変換できる太陽電池パネルを身近に置いて、地産地消することは、圧倒的な効率のよさがある。
パネルの生産に確かに大量のエネルギーが必要だが、地球の裏側から一枚パネルを運んでそのまま使うのと、おなじように地球の裏側から途切れることなく大量の物資である燃料を輸送して分配し続けるのは、勝敗は明らかであろう。
化石燃料にささえられた都市は、浪費と物質循環の阻害を生み出す。
大消費は、大生産・遠隔大量輸送でしかささえられない。過去の都市の拡大の限界は、広い範囲の余剰エネルギーを集め切れなかったからであり、化石燃料によって超大都市が生まれても、それはエネルギーが供給される間の、やがて消え去るあだ花である。
100年後の東京は一般人には危険な「資源採掘・サルベージ鉱山地帯」になっていても私は驚かない。2013.09.05 2013.10.21