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人形遣い

動く標的

櫻井ジャーナル/2020.08.14

 生活に余裕がなければ国際問題も国内問題も考えられないより


日本の庶民は自分たちを貧困化させ、社会を破壊する政治家を当選させてきた。最近あった東京都知事選挙も例外ではない。日々の生活に追われ、国際問題は勿論、国内の政治や経済についても考える余裕がないからだと考えている人もいるようだが、おそらく、それは正しい。


「革命的人民」は「人民」に生活の余裕がなければ存在できない。だからこそ権力者は庶民を貧しくし、公教育を破壊し、メディアを支配しようとするのだ。そうしておけば、庶民の不満が高まってもコントロールできる。ターゲット国の庶民を操ることもできる。


日本では1970年代から富の集中が加速度的に進んだ。マーケットを崇拝、「民営化」という名目で私的権力を強大化して国を上回る力を彼らに与えた結果だ。それにともない、大多数の庶民は貧困化していく。世界をこうした方向へ導いた信仰は「新自由主義」と呼ばれている


この信仰で教祖的な役割を果たしたのがシカゴ大学の教授だったミルトン・フリードマン。その先輩とも言える学者がフリードリッヒ・フォン・ハイエクだ。ハイエクはアメリカの株式相場が暴落した後、1930年代に私的な投資を推進するべきだとして、政府の介入を主張するジョン・メイナード・ケインズと衝突した。そのハイエクの教え子にはデイビッド・ロックフェラーも含まれている。


新自由主義が庶民を疲弊させ、国力を衰えさせることは明らかだったことからリチャード・ニクソン大統領でさえアメリカへ導入することをためらった。この信仰に基づいて体制を最初に作り替えたのはチリだ。


チリでは1973年9月11日にCIAを後ろ盾とするオーグスト・ピノチェトが軍事クーデターを成功させ、サルバドール・アジェンデ政権は倒された。その際、アジェンデ大統領は死亡している。CIAの背後にはヘンリー・キッシンジャーがいた。


1979年から90年にかけての時期にイギリスの首相を務めたマーガレット・サッチャーもハイエクと親しかった。「先進国」と呼ばれている国の中で最初に新自由主義を導入したのはサッチャー時代のイギリスである。1970年代にイギリスはシティを中心にしてオフショア市場/タックス・ヘイブンのネットワークを作り出している。その中心は言うまでもなく金融の中心地、シティだ。


日本へ新自由主義を導入したのは中曽根康弘であり、その政策をさらに進めたのが小泉純一郎、菅直人、野田佳彦。それを安倍晋三が引き継いだ。中曽根の民営化を象徴するのが「国鉄」だとするならば、小泉は「郵政」だ。現在、年金や健康保険の仕組みが破壊されようとしているが、それだけでなく食糧や水も私的権力へ渡されようとしている


郵政民営化には三井住友出身の西川善文をはじめ、竹中平蔵、ゴールドマン・サックスのCEO(最高経営責任者)を務めていたヘンリー・ポールソン、そしてCOO(最高業務執行責任者)だったジョン・セインが深く関与している。その後、竹中は人材派遣会社、パソナの会長に就任する。


言うまでもなく、人材派遣会社は非正規社員の増大で大儲けした。そうしたことを可能にする政策に竹中も深く関与している。そうした政策が庶民を貧困化させている原因のひとつだ。

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内村鑑三の言葉
日本に欠乏しているものは何か。それは富ではない。知識ではない。才知ある計略でもない。愛国心でもない。道徳でもないだろう。欠けているのは「生きた確信」である。真理そのものを愛する「情熱」である。この確信、この情熱からくる無限の歓喜と満足である。
武者小路実篤の言葉
何のためにあなたたちは、生きているのですか。国のためですか、家のためですか。親のためですか、夫のためですか、子のためですか。自己のためですか、愛するもののためですか。愛するものを、持っておいでですか。
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佐藤蓼丸

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私たちは体においてよりも、心において不健康である。⇨ ラ・ロシュフコー

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