マハロ・ヌイ・ロア アロハ
■トゥルシー・ギャバード:大統領選挙アロハラウンチスピーチ(February 2nd, 2019 )より
2005年、イラクに派遣されたとき、キャンプのメインゲートに、このように書かれた看板がありました。「今日がその日か?」
それは、怖ろしい忠告でした。目覚めてから、眠りにつくまで、いつなんどき、死んだとしても、不思議ではなかったのです。そして、こう思いました。「自分の時間を、最大限活用するには、どうするべきなのか?」
これは、現在、私たち全員が直面している現実です。無駄な時間など、ないのです。危機が迫っています。そして選択は、私たち次第なのです。変化を起こすために、私たちは、呼びかけに応じなければなりません。
奉仕の精神を自分の上におき、自分の利益よりも、社会全体の利益を優先させるのです。私たちは、立ち上がり、行動します。そして、私たちは勝利します。
愛は「弱さ」ではありません。愛より強い力は、ありません。消防士が、見知らぬ人の命を救うため、燃え盛る炎のなかへ飛び込むのが、愛の力です。スピード違反の車の前に飛び出して、子どもを救う母の強さです。兵士が、他の人の命を救うため、自分の命をわきに置くような、強い精神の力です。
愛は、お互いを気遣い、お互いのために戦います。自由と社会のために。
私たちの国が、今これまで以上に必要としているのは、「アロハ」の精神です。お互いへの尊敬と愛、そして私たちの国を愛する心。これは、私たちのハワイが、我が国と世界に対して、供しなければならない、最も貴重な贈り物です。
アロハは、ハロー・グッバイ以上のものです。アロハとは「私は心を開いて、あなたに会います」ということです。あなたを尊敬し、あなたを気遣い、あなたを愛していますという、意味です。
友人であれ、見知らぬ人であれ、私はアロハの気持ちで会いにゆきます。あなたの肌の色が何色で、どこの出身で、どの神を信じるか、誰を愛するか、どの政党に属しているかにかかわらず。
キング牧師は、初めてこの島を訪れた1959年に、ハワイ州下院での演説で、アロハの力について語りました。
「私たちは、気高い例として、あなた方から霊感を受けました。あなた方は、人種間の調和と、人種間の正義について、すでにこれを達成している。本土において、非常な困難のために、達成されていないにもかかわらず。」
今、この瞬間に、人間の人間に対する残虐行為という、悲惨な暗闇に囚われた人には、この島を訪れたとしても、自由、尊厳、そして、差別のない正義の夜明けを、目にすることは出来ないでしょう。キング牧師が、本土に帰ったのち、彼は体験を語りました。「様々な顔、様々な民族が、海の水のように混ざり合っているが、私には、ただ一つの顔だけが見えた。未来という名の、ただひとつの顔が 。」
ジョン・F・ケネディもまた、1963年にハワイを訪問し、アロハの力を知りました。「私たちは、私たちが望むすべてを体現する、この島を誇りに思います。」
変革は、ホワイトハウスから始めなければなりません。ホワイトハウスは、すべての人々にたいする、尊敬、愛、思いやりの灯火でなければなりません。
私たちの国は、人々の犠牲のうえに繁栄した王様による支配を拒否し、リーダーは自身の利益を動機とするのではなく、自分の利益よりも奉仕を上におくという価値観によって、成立しています。
人々の、心の中心に愛があります。名誉、勇気とともに、この国の礎になった理想、それが愛です。私たち、一人ひとりに、今なお輝く光です。
私たち一人ひとりが、お互いのため、今一度立ち上がり、団結しなければなりません。私たちの国と、世界のために。
私たちの目的は、私たちの命運を、私たちの手に取り戻すために、今までとは違う、新しい道を創造することです。そして、自己を超越する目標を求め、利害よりも奉仕を優先するという、比類なきアメリカの理想を、取り戻すのです。
そのために、私はすべてのアメリカの人々に、呼びかけるのです。私は、皆さんが私と一緒に立ち上がり、国内外の平和のための運動を創造することを、求めています。そして、この運動によって、すべての人のための自由・正義・平等がもたらされるでしょう。
ありがとうございました。
マハロ・ヌイ・ロア アロハ