鬼は外、福は内。
Toshikazu Sakurai「千年のうち」余命一年から千年を考える~より
人間は、都市に、労働(時間)を提供し、都市は賃金を提供する。都市は内部の労働と、外部から大量輸送によるエネルギー・物資を調達(略奪吸引)し、自らを維持する。 そして、消費の終わった物資は、廃棄する。
単純廃棄は、永続不可能であり、浪費と表現できます。(開放系である)➡蓼丸「地球は閉鎖系だから自己矛盾。なので、都市は自己欺瞞でしか維持できない。」 (略奪先に返却・循環・完結しないため、マイナスのスパイラル圧力がある。➡蓼丸「自由貿易も同様に無理筋」
都会での人間の収入は、基本的に時間と比例します。(乗数労働ではなく、比例労働であり単純な構造です) 収入額は利潤を控除されたあとのため、自己消費した場合よりも減額されなければなりません。(売ったら損しなければならない)➡蓼丸「サラリーマンは、常に搾取される構造が当たり前という変なシステム。」
しかも1系統の賃金収入のみで、すべての需要を充足しなければならないのです。収入の多様化ができず、基本的に虚弱で不安定な経済基盤となります。 (ここでもマイナスのスパイラルが潜在的にある。)➡蓼丸「コロナ禍によっていっそうはっきりした。」
(ここでいう多様化は、仮想貨幣のほかに現物経済があるといった多様化であり、仮想貨幣の多様な獲得方法の確保という多様化ではありません。貨幣にたよった収入と蓄積は、すべて一系統で本質的に虚弱と考えています)
なぜなら、貨幣という資産は流動的で、外部から操作が可能だからです。相場変動やデリバティブなどにより、吸い上げられて実質を失う可能性があります。そして・・・時間の切り売りをするしかない都市居住者は、必然的に「時間欠乏症」になります。(エンデのモモの解決は無意味です)
時間の切り売りは、蓄積できず、また不充分なリターンなのだから自転車操業となり、ペースダウンすることもできない。ムダな時間を過ごしたら、生死に直結するのです。(停まったら終わり)➡蓼丸「コロナ禍によっていっそうはっきりした。」
また、都市では、事業拡大のための用地や、必要な物資・エネルギーを自己生産できないので、周辺へ無原則に拡大し、またより遠隔地から消費する物資などを求めていかねばなりません。➡蓼丸「都市は、自ら属する免疫系(地球という閉鎖系の自立システム)から疎外されて、無限増殖しようとするがん細胞。遅かれ早かれ、崩壊する運命」
都市の本質は、情報です。経済を経営するための中核人間の対面ネットワークの存在が都市機能となります。そして情報の有無が、行動の質を決定的に左右します。また、物資の集積は、都市そのものです。集積場所は、到着地であり、到着地が物資の配分を決定します。➡蓼丸「税金もまた、同様の理屈で集められ、恣意的に配分されている。」