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出口なしの量的緩和~このままでは大変なことに-1


JIJI.COM:出口なしの量的緩和やな ~このままでは大変なことになる~【怒れるガバナンス】より


◇緩和余地はあるのか

先日(2019年6月21日)、日本経済新聞に「金利低下 世界に連鎖」という記事が掲載された。


内容は「米国長期金利が2%を割り込み、トランプ政権下では最低水準になった。景気低迷を回避するため、連邦準備理事会(FRB)はさらなる金融緩和を実施する可能性があり、株式市場では景気低迷懸念をよそに、利下げ期待で株価が上昇している」というもの。


同じ日の別の紙面に「物価弱ければ追加緩和」という日銀の黒田東彦総裁の発言が大きく掲載されていた。これは米国の金利低下に呼応したもので、黒田総裁は2%の物価安定目標に向かう勢いが損なわれれば、「ちゅうちょなく追加緩和を検討していく」と強気だ。


私は、この記事に驚いた。まだ金融緩和を実施する余地があるんだと…。


今や、金融緩和による金利低下のマイナス面が多く表れるようになっている。同じ日経新聞の同年4月18日の記事には、「地銀の6割 10年後赤字」という衝撃的記事が掲載されている。


地銀の頭取に会うと、皆さん頭を抱えている資金需要が細る中で、預金ばかりが増加するのだ。預金者の多くは高齢化し、将来不安のため、より高い利回りを求める可能性が高いが、リスクのある投資より、安全な銀行に預金する傾向が強くなっているらしい。預金者は将来が不安なのだ


◇苦しい地銀

この傾向を何とかしようと考えた金融庁の審議会は、老後資金が年金だけでは足りません、投資をしましょうという内容の報告書を作成した。これが裏目に出て「老後2000万円」問題を引き起こしてしまった。預金者の将来に対する不安を認識していない官僚頭で考えるから失敗するのだ。


日経新聞の記事ばかりではない。最近は、書籍でも地銀の収益悪化を取り上げたものが多く出回っている。地銀の頭取たちは「人材が集まらなくなる」と、こうした経営不安をあおりかねない状況に表情を曇らせている。


収益が上がらない現状を何とかしようと、地銀は融資先を探して無理をする。その結果、スルガ銀行のように不正に手を染めてしまうことになる。スルガ銀行だって当初は、金融庁に高収益地銀のモデルとしてもてはやされていた


また、地銀ではないが、西武信用金庫の反社会的勢力への融資も、ゆうちょ銀行とかんぽ生命の高齢者向け保険や投資信託の不適切販売も、金融緩和による収益低迷に焦ったことが原因ではないかと思われる。

記事分類
新薬販促のため多額の金銭をバラまき
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小出裕章「原発の終わらせ方~福島原発事故から10年のいま~」
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ジョン・ミアシャイマー「ウクライナ戦争を起こした責任はアメリカにある!」
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