自己縮小的解決法(追従型)
ドン・リチャード・リソ著「性格のタイプ」春秋社
■カレン・ホーナイとエニアグラム
精神分析学者カレン・ホーナイ(1885~1951)は、彼女の臨床観察を基に、神経症には三つの一般的な「解決」があると示唆した一
「他者から離れる」(「遊離」タイプ)
「他者に対抗する」(「攻撃」タイプ)
そして、「他者に近づく」(「追従」タイプ)である。
これら一般的な神経症の解決は、非常に広範囲に、しかも正確に、性格のタイプを分類する有効な方法である。
・原注:カレン・ホーナイ『心の葛藤』14~18頁参照。ホーナイは、それぞれの解決に一章ずつ当てている。私はまた、彼女の『神経症と人間の成長』を高く評価して推薦する。その中で彼女は、
「自己拡張的解決」ー「他者に対抗する」攻撃タイプ
「自己縮小的解決」ー「他者に近づく」追従タイプ
「あきらめ」ー「他者から離れる」遊離タイプという表題で三つの型を発展させている。
私たちは、(三つ組〉が、感情と行動と関係の問題領域として、互いに弁証法的に関連していることを、すでにみてきた。ホーナイの対人関係の概念によって導入された分析段階には、もう一つ弁証法的関係が存在する。
それぞれの<三つ組>において、これらの名称を次のように解釈することができる。
<感情の三つ組>において、
タイプ2は、すべてよしという自分の自我像に従順である。
タイプ3は、他の人々に対し攻撃的(すなわち競争的)である。
タイプ4は、引きこもっていて、自分の感情を直接に表現しない。
<行動の三つ組>において、
タイプ5は引きこもっていて、行動を避け思索の世界へ入っている。
タイプ6は、権威の象徴に対し従順(すなわち頼っている)である。
タイプ7は、自分の欲望を満たすことに対して攻撃的である。
<関係の三つ組>において、
タイプ8は、自分の思いどおりにすることを攻撃的に強制する。
タイプ9は、自己の発達について引きこもって(表立たない)いる。
タイプ1は、自分が努力している理想に追従している。