イド・超自我・自我
ドン・リチャード・リソ著「性格のタイプ」春秋社
■<三つ組>において、一つのタイプは、その<三つ組>特有の精神能力を過度に発達させ、もう一つのタイプはその精神能力を必要な程度まで発達させておらず、そして三番目のタイプはその精神能力から最も離れてしまっている。
タイプ2は自分の感情を過度に発達させ、自分の否定的な感情は抑圧する一方で、肯定的な感情だけを表現する。<感情の三つ組>
タイプ6は、なんらかの権威の承認を得ずに自分自身で行動する能力から最も離れている。<行動の三つ組>
タイプ1は、到達しようと常に努力する理想に及ばないと感じている意味で、自分の環境と関わる能力を必要な程度まで発達させていない。<関係の三つ組>
■フロイト派の動的接近法
フロイトは、イド、自我、超自我の相互作用として、精神の力学的原理を表現した。これは、彼の「構造的仮説」と呼ばれている。
エニアグラムのタイプは、イド、自我、超自我の一つの動的な相関関係を表現する。その結果で生まれる九つの性格のタイプそれぞれにおいて、フロイトの三つの精神機能三つともが互いに作用し合う。それぞれの<三つ組>は、フロイトの精神の三つの分類区分の一つによって支配されており、そのことが、<三つ組>は、
感情(イドが支配するタイプ)
行動(超自我が支配するタイプ)
そして、関係 (自我が支配するタイプ)
に関する問題をもつものとして特徴づけられる理由である。
言い換えれば、それぞれの<三つ組>には、核となる問題が一つある一〈感情の三つ組〉の中のタイプは、彼らのイドから生じた共通の問題を抱え、〈行動の三つ組〉のタイプは、彼らの超自我から生じた共通の問題を抱え、そして〈関係の三つ組〉のタイプは、彼らの自我から生じた共通の問題を抱えている。