FC2ブログ

すまじきものは宮仕え

現代ビジネス:2019年2月8日/普通のサラリーマンをユダヤ人虐殺に突き進ませた「組織悪」の正体・根本正一 より

 

政府は失業率を抑えようとして中高年層の解雇にブレーキをかけようとするが、再就職しようにもなかなか受けつけてくれない。単純労働者と賃金が変わらなくなっても、教養が売り物の彼らは同列に扱われることは耐えがたく見栄を張るのに躍起となる。身だしなみも含め、文化的生活を維持するのは経済的にも大変だ。

 

chuunibyou_girl

 

あるデパートでの話。女性事務員は「プリンセス」と呼ばれ、女性店員より大事にされる。そして商品発送係の女性は、倉庫と商品置き場との連絡を行っている同僚に比べて、とてつもなく立派だとうぬぼれていたという――。「サラリーマンの最下層でさえ、自分は他とは違っているかのように振る舞う」。

 

組織の中で頭角を現わそうとするサラリーマン同士は、表面上の親密さとは別に団結しにくい。経営者側はそれを承知していて、個別に地位などのエサを与えて引き離しにかかろうとする。数々の企業福祉制度とともに、季節ごとのパーティー、企業内スポーツクラブなど。

 

従業員がバラバラでは仕事も円滑に遂行されないから、疑似共同体的な連帯感を醸成しようと様々な趣向を凝らす。有名なスポーツマンを招いて、スポーツの精神がサラリーマン組織にも重要と力説する。クラカウアーは徹底的な植民地化過程と断じる。

 

経理といった普通の業務に携わる数人の中高年サラリーマンとダンスパーティーの夕べに参加したクラカウアーは、普段は謹厳で、静かで目立たない彼らが豹変して飲んでは踊りまくる狂態に驚いた―。「決断を避け、現実よりも生活を魅惑するものを好む」。

 

bimajo1 

単調な労働が続けば続くほど、夜は日常からできるだけ離れようとする。大都会ベルリンはきらびやかなネオンの下に居酒屋、キャバレー、ダンスホールなどが溢れている。現実の惨めさを覆うべく、気散じとしてのイリュージョンが感覚を麻痺させる

 

bounenkai 

・・・・・以上がクラカウアー『サラリーマン』で描かれているワイマール共和国のサラリーマン像だ。現代の我々と余りにも似てはいないだろうか?⇨ 根本正一

 

コメントの投稿

非公開コメント

記事分類
地球ネコ
内村鑑三の言葉
日本に欠乏しているものは何か。それは富ではない。知識ではない。才知ある計略でもない。愛国心でもない。道徳でもないだろう。欠けているのは「生きた確信」である。真理そのものを愛する「情熱」である。この確信、この情熱からくる無限の歓喜と満足である。
リンク
武者小路実篤の言葉
何のためにあなたたちは、生きているのですか。国のためですか、家のためですか。親のためですか、夫のためですか、子のためですか。自己のためですか、愛するもののためですか。愛するものを、持っておいでですか。
BlogPeople
投票ボタン ☟
*
ブログ村投票
プロフィール

佐藤蓼丸

Author:佐藤蓼丸
オリジナルのブログを目指して鋭意更新中